Macrophage II の日記

ヨット(BW-33)のレストア記録を中心にした独り言

2022-01-01から1年間の記事一覧

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その17 守護浦(もりご)へ緊急入港

大入島は、歴史のある島だ。 神武天皇にゆかりの井戸「神の井」を見るために数年前に、自転車で一周したことがある。 島の周りに数カ所の集落がある。佐伯港との間は目と鼻の先だ。 レースが終わったら、すこしずつ風が強くなってきた。 佐伯港までの短い距…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その16 そしてスピンの大失敗

失速したMacrophage II は、先頭集団から大きく離れてしまった。 今回のレースは、大入島を左にみながら一周し、佐伯港の前がゴールだ。 先頭集団の多くは、大入島に接近した最短コースをとっているのだが、Macrophage IIは、微風だと動かない。急がば回れ、…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その15 まさかの失速!

やられた! 割と先頭集団について帆走していると、”スターボード!”の掛け声。 ヨットの航行では、ポートタック(風をポートサイド(左舷)から受けるように帆を展開)しているヨットと、スターボードタック(風をスターボード再度(右舷)から受けるように…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その14 レーススタート!

早朝の艇長会議でレーティングが発表される。 レーティング発表 私が本格的にヨットにのるようになったのは、英神(ピーターソン33)のクルーになってからだ。記憶があいまいだが、1986年ではないかと思う。 ヨットの運用の基本は、Kさんから学ばせていた…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その12 佐伯港到着 塩湯へ

なんとか日のあるうちに佐伯に到着できた。 大会事務局の指示に従い、先に入港した花子IIの横抱きとなった。 ここで、Yさんと合流。 Yさんは、ヨットと人生の大先輩である。 最初に出会ったのは、私が学生時代、大分ヨットクラブの忘年会かなんかの集まりだ…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その13 レセプション

レセプションは、帆船みらいへ、で盛大に行われた。 そこで、昔、お世話になった多くの方々と再会できた。 それが一番うれしかった。 特に、別府のOさんが、”佐伯港にはいってくるMacrophage IIのシルエットをみて、ブルーウォーターのシルエットだ!とすぐ…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その11 佐伯湾へ

無垢島は思い出の多い島だ。 あとで知るのだが、1日はやく出発してスレーライドのKさんは、無垢島で一泊していた。 丸一日かけてセーリングして、やっと関を通過して、日のあるうちに無垢島に入ったそうだ。 時間があれば、私も途中で1泊したかった。 無垢…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その10 無垢島沖で昼食

あくまで私見だが、関は佐賀関になるべく寄ったルートの方が穏やかだ。 高島との間には浅いところがあり、潮と風で所謂三角波がたつ。 若い頃BW-21でやられたのはまさにそこだ。 今回33フィートとは言え油断はできない。 なるべく関の突端に寄りながら関通過…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その9 佐賀関沖でヒビ割れ卵を茹でる

大事な食材の卵にヒビが入ってしまった! 昔の卵とちがって、いま販売されている卵は、殻の表面を薄く削っている。 (ちなみに売ってる卵は、水洗いはしてないそうだ。) 殻にヒビが入った卵は、雑菌が侵入する可能性が高いだろう。 このままヒビから雑菌が…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その8 佐賀関でのミニアクシデント

佐賀関の沖は、速水の瀬戸といって、その名のとおり潮がとても速い。 昔、関のそばに船をおいていたので、割と慣れた海域といいたいところだが、何度通っても緊張する。 古くは、古事記、日本書紀の神武天皇が東征のときにお通りになったという。 佐賀関は、…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その7 サラリーマンセーラーの言い訳

ヨットは帆走してこそヨットなのだが、Macrophage IIは、エンジンで走っている。 佐伯までの距離、40マイルだ。 エンジンを使って6ノットでいけば、7時間ほどかかる計算だ。 もし帆走したら平均3ノットだとしても、14時間かかるので、日のあるうちに佐伯港…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その6 快適に豊後水道南下開始

朝9時に出港したMacrophage IIは、快走した。 船底塗料は塗りたて、プロペラも磨きたてだ。 レースのあとにギアケース整備とカトラスベアリング交換があるのでシャフトとプロペラを抜くことになっていた。 なのでプロペラには後で簡単に落とせるように船底塗…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その5 罪滅ぼし

罪滅ぼし、、、もちろん船を放置してしまったことで、本当に船がかわいそうだと思った。 だからこそ元の姿に戻してあげようと思ったわけだが、別の罪悪感もあった。 放置してしまったのは、船だけではなかった。船で結ばれた人たちとの関係性だ。 ご無沙汰し…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その4 罪滅ぼし

歴史的事実からも、BW-33は、正統派の”外洋レーサー”である。 私がオーナーになって以来、レースで優勝はおろか、上位入賞すら果たしたことはないのは、最近のヨットのデザインが速いからか、それとも乗り手が下手なのか? (たぶん後者だろうが。。) いま…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その3 (外洋レース艇としての歴史)

BW33CLUBの記事、日本の外洋ヨット解説によると、BW-33は、「1972年5月の大島レースにデビューしていきなり2位、6月の初島レースでは初優勝、7月の鳥羽レースでは2位」、だったという。 (詳しくは、http://www.donsaigou.com/daikome.html) 関係者の話だと…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その2

前日の夜の会議のせいでの寝不足と出港前の興奮が混じり合い、頭がぼーっとしていた。 朝5時すぎに家をでたのはよいが、高速にのってすぐ、財布とパソコンをいれたバッグを忘れているのに気が着いた。 大分インターチェンジから別府インターまでは、いっさい…

第37回佐伯市長杯クルーザーレース大会  参戦記 その1

明日は、レースにでるのだ! 佐伯市長杯(2022.10.23. 0900スタート)、この一大イベントに出るために前の月から船底に最新の高級(?)塗料を塗ってピカピカにしてきた。 (この詳しいストーリーは、また別の機会で、、、) 記憶がただしければ、最後のレー…

Bluetoothアンプ設置

レストアを開始した直後には、Macrophage IIにはバッテリーがなかった。 当然、全く電気がなかった。 元々カセットとCDの付いた古いカーステレオがチャートテーブルの横に設置してあったので恐る恐る12ボルトの電源を入れてみたら、一瞬でCDを駆動させるモー…

船内の暖房(セラミックヒーター)

大分県は、瀬戸内海の最西端に位置し、温暖な瀬戸内海気候だというが、北からの季節風がふく冬に暖房なしでヨットに宿泊するのは厳しい。 週末にヨットに泊まるといっても、せいぜい土曜日の夜の1泊だが、それなりに覚悟がいる。 今年はじめて、セラミック…

番外編 コーヒーの話 その2

以前は、ヨットでコーヒーを飲むことはなかった。 意図的に避けてきた。 理由は簡単で、コーヒーを飲むと的面に胃に負担がかかり、船酔い必発だったからだ。もともと船酔いするので、それを避けるためのことは全てやってきた。 ところが、レストアを始めてか…

番外編 コーヒーの話 その1

最近、職場の秘書さんによると、課内のコーヒーの消費がすごいらしい。 犯人は私かも!!、と白状したが、どうも私だけではないらしい。 みなさんが中毒者のように、コーヒーを飲んでいるのは、仕事がよほどのストレスなのか? あるいは息抜きが多すぎるのか…

Barlow社製ウインチのパウル(爪)交換 その3

古いパウルに新しいスプリングをいれ、欠損したパウルは新品に入れ替えた。 何事もなかったかのように、当たり前に復元されていくのは実に気持ちが良い。 寒い中の作業も苦痛ない。 古い爪に新しいスプリングを挿入パーフェクトにフィットする。 中型ウイン…

Barlow社製ウインチのパウル(爪)交換 その2

朝から雪がちらつく中、出かけてはみたものの、チェーン規制に阻まれ、マリーナにたどり着いたのはお昼前。 いつもなら1時間かからず到着するのが、今日は寄り道もあったせいで2時間弱かかってしまった。 Macrophage II のデッキにもうっすら雪がある状態で…

Barlow社製ウインチのパウル(爪)交換 その1

Macrophage IIの大型、中型のウインチは、オーストラリアのBarlow社製だ。 コックピットに設置された2台の大型ウインチは、ジブシート(2枚帆のうち前方の帆をひっぱるロープ)用だ。 中型のものは、デッキ中央、ドッグハウス(船体の飛び出し屋根部分)に…

番外編 初積雪!

私は、レストアをはじめてからというもの、滅多なことがない限り、毎週さぼらずに作業を続けてきた。 滅多にないことが昨日おこった。 予想はしていたことではあるが、ワクチンでダウン。 前回も同様で、接種翌日に船に向かおうとしたが、別府を走行中に車の…

コンパニオンウェイさし板ニスぬり その2

さし板もふくめ、紫外線にさらされたチーク材は経年変化で柔らかい部分が削れると表面が凸凹してくる。 それを補修する方法は2つ。 まっとうなやり方は、凸凹のボコ(凸)を削り取ることだ。 言うのは簡単だが、大きな問題がある。チークが薄くなる。 二つ…

コンパニオンウェイさし板ニスぬり その1

コンパニオンウェイとは、ヨットの後方に位置するコックピット(操縦席)とキャビン(船室)の間を結ぶ出入り口のことである。 紫外線で恐ろしく傷んでいた。 いったん二液性のチーククリーナーで洗浄したが、納得いくようなレベルの美しさは復活しない。 経…

本日の作業 なし、、、

昨夕打ったワクチンでダウン!

チーク製コックピット再生 その7

外国のニスの宣伝をみると、"golden teak"という言葉を見かける。 明るい感じで、すこし黄色みがかったようなニスの色だ。 それを実現するには、どうも元の木が薄い色であるのが前提となるようだ。 例えば、Macrophage IIの床板のように古材といわれるような…

チーク製コックピット再生 その6

ニス塗りとは、ニスを塗るだけの行為なのだが、時間がないひとには向かない作業だと思う。 私自身は根気がないタイプなので、工程は早ければ早いほうがよいと思っている。 ニスには種類がある。 量産艇も含めて、建造時には二液のウレタン系ニスを使っている…