ヨットは帆走してこそヨットなのだが、Macrophage IIは、エンジンで走っている。
佐伯までの距離、40マイルだ。
エンジンを使って6ノットでいけば、7時間ほどかかる計算だ。
もし帆走したら平均3ノットだとしても、14時間かかるので、日のあるうちに佐伯港にはいることはできない。
なので週末しかヨットに乗れないサラリーマンセーラー達は、こういう大義名分により、特に回航時にはエンジンのお世話になるのだ。かくいう私もその一人である。
その点、同じマリーナから出場した僚艇であるスレーライド(24フィート)のオーナー、Kさんは偉いと思う。
レース2日前の早朝に、船外機用にごく少量のガソリンを手に下げてマリーナを歩いているのを見かけた。
「そんな量のガソリンじゃ、関こせないよ」”とアドバイスしたが、
「セーリングするから大丈夫」と言って一人で出て行った。
彼は、往路2日かけてセーリングで回航し、帰りも3日かけて帆走で戻ってきたのだ。