BW-33にはエンジンがついているわけだが、そこへのアプローチは2つある。
エンジンの前面にアプローチするには、コンパニオンウェイの梯子のついたケースを取るとよい。
二つ目は、コックピットの床のハッチを外し、船底のスペースにもぐると、エンジン後方部分にアプローチできる。左右のスペースも、人間の腕が自由にはいる余裕がある。
前後左右のアプローチに苦労することはない。
最近のヨットは、なるべく居住性を高めるために、エンジンスペースのギリギリまで居住スペースをとっている。そうなると、エンジンへのアプローチも大きく制限されるというトレードオフがある。配管も狭いスペースぎりぎりに詰め込むように設計されていて、(整備をする)船屋さん泣かせだが、ある意味、よく考えて作ってあると思う。
BW-33は、船尾(デッキ下)部分には居住スペースはない。なので大部分が伽藍堂だ。
大部分の船底、燃料タンク、エンジンの排気排水、スルハルなどの配管、ラダーポスト(舵の軸をささえる部品)、スタンチューブ、そしてエンジンが剥き出しになっている。
今時の、特にクルージング用の同サイズのヨットだと、このスペースには、ダブルバース(二人分の寝床)がついたアフトキャビンがあるのが普通だ。
どっちがよいのか?
寝床は多いにこしたことない。ゴージャスなヨットにみえる。
が、Macrophage IIの現実問題として、そもそもクルーのいないヨットでゲストが泊まったとしても、せいぜいプラス2名とかいう乗り方しかしないのなら、メンテしやすいほうがよい。
すくなくとも海上でなんらかのトラブルが起きたとき、そこへ直接アプローチできないとお手上げかと思う。
コックピット床のハッチは、合板で作成されており表面が薄いFRPで覆われていたのだが、長年風雨に晒された結果、水を吸ってしまってボロボロだったので作り替えた。
作り替えるといってもようは蓋なのだが、作り方はいろいろあるだろう。
雌型をつくってFRPを積層させるのがベストなのだろうが面倒だ。
結局、元のハッチと同じように、合板で箱を作成し、なんらかの防水を施すことにした。
以前も書いたが、コンパネは良い材料だと思う。安いし。
そこで、コンパネで箱をつくって、木造艇のようにニスでピカピカにしたら、アクセントにならないかと思いついた。