予定通り、5/4の12時すぎに関をでた。
港の出入り口は狭い。
ところがゴールデンウイークとあって多くの釣り人がでている。
釣り命、みたいなベテラン釣り師とか、漁村育ちの方だと、船が通るときには、竿をあげてくれるのだが、ヨットが近づいてきてもなんの反応もない。
困ったことに多くは、ゴールデンウイークのニワカ釣り師なのだろう。
それでも誰か一人でも竿をあげたら、それにつられて一斉に竿をあげてくれたりするのだが、誰も先陣を切ってくれない。
大きな声で、”とおりま〜す”と叫ぶが、反応がわるい。
赤信号、みんなで渡ればこわくない、の心理なのだろう。
それでもギリギリになって竿をあげてくれたのだが、デッドスローで港を出ようとすると、なんと一本のテグスが、出口をふさぐようにピンと張っている!!
投げ釣りだ! しかも、投げっぱなしで誰もいない!
間に合わない。まずい! ギアを中立でプロペラを切る。
バックすると危ないし、一瞬迷ったが、そのまま進んだ。
よちよち歩きより遅いデッドスロー、巻き込まなければなんとかなるか、、、
どうかプロペラに絡まりませんように、、、
テグスは、キールにはあたったのか、いったん沈み、ヨットは前進を続ける。
無事に抜けることができた。
昔、釣り人に竿をあげてと叫んだら、怒鳴り返されたことがあった。
怒ってたひとは、ヨットのほうがラインを簡単に避けて通れると思っているのだろう。
話せばわかってくれる可能性はあろうが、
「えっと、ヨットというのはですね、船体構造が特殊でして、船底にキールという長い翼みたいなのが出てまして見た目より喫水が深いんです。喫水ってのは、海面からの深さですね。なので、航路の真ん中しか通れないので、釣り糸邪魔なんです。そしてやっかいなことに、プロペラ、一般的には、スクリューといわれますが、それが回転していまして、釣り糸が絡むと、下手すると航行不能に陥り、曳航してもらうか、あるいはなんとかなったとしても、ダイバー雇うか、クレーンで釣り上げて修理する必要があって、大変です。なので申し訳ありませんが、竿を直ちにあげていただけませんでしょうか?」
これを、1秒で説明できたら良いのだが、できないので、竿あげろ、なんだと?と叫び合うしかない。
釣り人にしてみれば、なにが危ないのか理解できていないので、糸を避けてくれない船のほうがマナーが悪いくらいに思われるのだろう。
どんな趣味でも、教育が必要なのだろうが、だれかが教えてくれないかぎり、学ぶ機会はないだろうし、お互い不幸だと思う。
あともうひとつ、夜に佐賀関に泊まっていたのだが、子供も含めて防波堤の釣り人で、ライフジャケットつけてない人の多いこと、、、、 この岸壁から落ちたら上がってこれないんですが。