Macrophage II の日記

ヨット(BW-33)のレストア記録を中心にした独り言

電気まわり:バッテリーの余談

ヨットは停泊中には、ハウスバッテリー(サブバッテリー)で電気をまかなっている。

まえにも書いたが、#1バッテリーをエンジン始動用、#2をハウスバッテリーにするつもりだったが、#1がなくても#2でエンジンが快適に始動するので、#1の存在意義は、”保険”でしかなくなってしまった。

場合によっては#1は要らないのかも、とさえ思うが、以前、3GMエンジンに載せ替える前には、YA-12というもっと古いエンジンが乗っていて、海上でスターティングモーター(セルモーター)を何回も回してバッテリーがギリギリ持ち堪えたことがあったので、その恐怖を思うと、バッテリーの予備はもっておきたいと思う。

#1は、お守りみたいなものかもしれない。

当初、このレストアを通じて、低コストでヨットの軽量化、ハイテク化、をめざしていた。

その一貫として、バッテリーは、リチウムイオンバッテリー化を考えたが、安くなったとはいえ値段が高くコストに合わないのと、ボーイング787での発火や、携帯電話での発火など、これまで世間を騒がせてきたわけで、ヨットおなじことが起きるとまずいな、というのがあって今回はパスした。

私自身、スマホの電池の劣化にともない、恐ろしく熱くなって危険を感じたことがあった。

しかし、時代は確実に次世代バッテリーだとは思う。

安全で低価格になることを期待したいが、それを実現するのは、現実的には中国なのだろうな、、、と感じる。

結局、鉛電池(マリン用ディープサイクル)にしたのだが、汎用リチウム電池にしてもマリン用にしても日本製品は苦戦しているのが分かる。

このレストアで搭載したACDelco M27MFは、韓国製、容量は105AH らしい。

ACDelcoだが、日本ではあまり知られていないが、スパークプラグ(リンドバーグの大西洋横断や、アポロ計画でも使用)や、メンテナンスフリーバッテリーの開発をリードした米国のGM (ジェネラルモーターズ)系老舗メーカーである。

ACDelcoには、Albert Sloan、Charles Kettering といった、GMの歴史的経営者も関わっていて、Ketteringは、ACDelcoの共同創業者のひとりのようだ。

ちなみにニューヨーク市に、Memorial Sloan Kettering Cancer Centerという、米国を代表する癌専門病院がある。(超有名病院!)

だからということではないが、ACDelco、決してばったもんではないよという話。

船の話にもどると、90年台には、ヨットに日本製のトラック用バッテリーを積むひとが多く、私もそうしていた。

Macrophage II も115AHだったかユアサのバッテリーを二つ積んでいた。

重かった。。。そして、当時の値段が、今のAcDelcoの3倍したと思う。

ディープサイクルでこの価格を実現したAcDelcoさまさま、である。

(もっとがんばって、メードインジャパン!)