Macrophage II の日記

ヨット(BW-33)のレストア記録を中心にした独り言

ヨットのチャートテーブルの位置?

最近、宴会がつづいた。久しぶりに普通の座敷だった。

掘り炬燵とかでないフラットな畳の大部屋。

若い頃はよく幹事をまかされたので、その場合には、誰よりも早く到着し、出入り口に近い下座中の下座で控えていたものだ。

思うに、最近の若いひとは(とか言い出すのは年寄りなのだが、、、)、座敷の上座とか下座とか気にしていない。

全員とは言わないが、人によってはまったく気にしていない。

そんなものだろう。

きっと、もうそう考えも普段の生活と関連の薄い習慣であれば、古い考えになるのだろうと感じる。

 

私が育った時代と場所だと、(父の)客人を自宅でもてなす際には、女子供は座敷でご挨拶したあとは下がってなさい、だった。

そういうsituationにおいては、出入り口付近で挨拶して速攻でさがっていく子供や、食事を運ぶもの(母)からしたら、お客が座敷の奥のほうに座っていてもらわないととても困るのだ。

女子供というのは差別用語かもしれない。

女とは大人の女性、子供とは物心つかぬ文字通り子供。

その話を、中国の友人としたことがある。

中国人の友人いわく、昔の中国もそんな感じで、食事のときは、お客がたべる、残ったのを男(主人)が食べる、さらに残ったのを奥さんや子供が食べる、さらに残ったのを使用人が食べる、さらに残ったものを家畜が食べる、ということだったそうだ。

なので、中国の宴会では、残すのを前提としたような沢山の料理がならぶ。

全部たべないのが美徳で、その文化が脈々と続いていると言われていた。

出てきたものは全部たべなさい、という日本とは180度違うのが、興味深い。

宴会がおわり、タクシーにのる。

私は、(自虐的に)年寄りなのでタクシーの座席にも上座、下座があるのは知っている。

知っているというのは、えらいひとが来たら別だが、普段はそこまで厳密に運用していない。

運転席の右側の後部座席(つまり運転手の真後ろ)と、左側の後部座席では、前者のほうが上座なのだ。

右側の後部座席(つまり運転手の真後ろ)>左側の後部座席>助手席>中央の後部座席、の順らしいが、いったい誰がそんな馬鹿げた順番を言い出したのだろう。なぜだろう。

私が決めて良いのなら、ルールを変える。

一番上席は、左側の後部座席(助手席の後ろ)としたい。

なぜか? 

オフセット衝突が起こったとき、もっとも助かる可能性が高い。これが一番の理由。

そして目の前に運転手の頭をみることがない。

話をしようと思えば、運転手も含めて誰とでも話がしやすい。

(それを言ったら、むしろ中央後ろがベストなのだが、、、)

助手席にひとがいなければ、スペースはひろいし、視界もよい。

なので、いまのタクシーなどの上座、下座の順は解せない。

とくに運転席の後ろは最悪ではないか? 

出入り口となる左側の扉から遠いというのも不便だし。

きっと出入り口からみたときに奥のほうが上座というのは、古い”お座敷スタイル”を踏襲したのだろう。

 

船の上座は伝統的にはスターボード(右舷)らしい。

帆船は、スターボードタック(つまり右側から風をうけて、左側にセールを展開し、結果右が高く、左が沈む)が優先なので、優先的な走り方のときに視界がよいのがスターボード。というのが右舷上座説の理由とも言われるそうだ。

そしてついでにいうとギャレーは逆に水回りを考えてポートサイド。

ブリッジの近くに船長室があるとして、ブリッジはどうなっているのだろう?

ブリッジ(船橋)を中央につけられない船の代表として、空母があるが、ざっとみてみると米海軍の空母は例外なく、スターボードにブリッジがある。

そうやって軍艦の写真をみていたら日本海軍の赤城は左にブリッジあるではないか! 

だが、赤城の左舷側にブリッジがあるのは例外的みたいだ。

なぜ赤城は例外的に左ブリッジなのか? それも謎である。

船の右舷上座説の理由としては、船は原則左舷付なので、ポートサイド(左舷)は、ガチャガチャうるさいし、みたくないものも見えるから、、というのもありそうがが、それも昔の話で、今時の港は綺麗だし、離着岸をみたいというお客もいて、クルーズ船はポートサイドだから下座というのはないらしい。それと大型船は必ずしも左舷付ではない。大きすぎるので諸般の事情で右舷付はあるし、別府港のフェリーやクルーズ船は、ほぼ例外なく右舷付だ。

飛行機は、なぜかファースクラスは前方であり、どこにもそう書いてはないが、出入り口にもっとも近い座席(つまり左側)が上位と考えているひとが多いのと思う。

その考えでいけば、タクシーのファーストクラスは助手席のはずだ。

やはりタクシーの上座、下座説は解せない。

で、ヨットの話だ。

ヨットも多くはチャートテーブルは右舷側にある。キャプテンが座る場所なので右舷ということなのだろう。

ところがなぜかBW-33 のチャートテーブルは左舷、ギャレーは右舷なのだ。

私はそれに慣れてしまっているので、右舷にチャートテーブルをみると落ち着かない。

なぜBW-33がそうなっているのかは分からない。

利点があるとすれば、左舷付で着岸したあとは、チャートテーブルはどちらにあってもあまり関係ないが、海側の景色がよいほうにギャレーがあったほうがよいかと思う。あまり説得力のある話ではないが。