Macrophage II の日記

ヨット(BW-33)のレストア記録を中心にした独り言

ウインチの素材と再生

今日は、またウインチを磨いてみよう。 

昨日、ウインチの素材は、”真鍮”だったと書いたが、どうも正しくはブロンズ(青銅)のようだ。

ハーケンのウインチがブロンズ製らしい。

メーカーがそう言っているのだからこれは間違いなさそうだ。

最新のハーケンのウインチにも、ベアのブロンズ製も売られている。

 

Macropharge IIのウインチは、50年以上まえにオーストラリアのBarlow社で製造されたものである。

骨董品だが、いまだに海外のオークションサイトなどには比較的よく出品されていて、そこではブロンズと言っているひとが多いので、きっとそうなのだろう。

中身は最近、清掃したばかりなので、実に快適に回転しているので、見た目をなんとか復活させてあげたい。

今回、マスト右舷側のウインチをみがいているが、実は、左舷側にも同じようなウインチがある。ところが、左舷側は、金属色の仕上げなのだ。他にもジブシート用のウインチがあって、それらも金属色。

これらは、クロムメッキなのだろうか、ちょっと磨くとピカピカになる。

もちろん、細かい傷やらはあるのだが、決定的な傷みはない。

いずれにしても、見た目上の傷みがひどかったのは、黒色で仕上げてあるほうのウインチだ。

その仕上げ方法は、おそらく、ブロンズの上に、黒いメッキだったのだろう。

なので、傷んだ黒いメッキは、研磨していく中で比較的簡単にとれていった、と(昨夜寝ながら)解釈した。

しかし、なぜ、右舷と左舷で色違いのウインチにしたのだろう?

私は、どこかの段階で、何代目かのオーナーがウインチを交換したのだろうと思っていたが、どうも建造時からそうだったようだ。

昭和50年に発行された”日本の外洋ヨット”という書籍に、Macrophage II (当時の船名はCrazy Blue)の写真が載っている。

そこには、しっかりとマストの左右に設置された2台のウインチが色違いであり、右舷が黒っぽく、左舷が金属色なのが写っている。

つまり、いまの色違いウインチはオリジナルということなのだ。

なぜ色違いなのかは不明だ。

話は、本題の素材であるが、このままブロンズのままいくか、再度、黒メッキあるいは、左舷に合わせてクロムメッキというのもありかと、、、悩むところである。

メッキするのであれば、現存のウインチを全部、再メッキしたほうがよいだろうが、なんとなく今の気持ちはブロンズのままでいくのかな。

ブロンズは、おそらく1、2ヶ月で錆びるのは目に見えている。

ということは、船にくる度に、磨いてあげないといけない。

ますます、世話が面倒になるが、ピカピカのブロンズはかっこいい。

 

BW-33 建造時の艤装。マスト右舷のウインチが黒いのがわかる。