Macrophage II の日記

ヨット(BW-33)のレストア記録を中心にした独り言

ヨットも仕事も下から上への”了解”は失礼ではない

ネットでなにか検索すると、コピペ情報の満載のノウハウものがわんさか出てくる。

情報は上手に利用すればよいと思うが、情報を出す側の情報の多くは、いわゆるコピペ情報だ。

全ての情報が正しいと思わないほうがよい。

一度出回った”ガセ真実”も、延々とコピペが繰り返されれば、圧倒的なボリュームの情報となってネットに溢れるのだ。

そして悲しいかな思考を止めてしまうと、ネットにでていたというだけで信じてしまう人も多いのだろう。

最近、強い違和感をおぼえるネット情報に、”了解です”、は目上から目下への言葉だとう御意見がある。

下から上へは、”承知しました”、と言えだそうだ。

誰か言い出したか不明だが、そういう事がまことしやかに書かれている。

ひとつのご意見として承りますが、いらん世話だと思う

もともとは誰かの個人的な意見だったのだろうが、それをコピペ情報として延々と垂れ流す方が沢山いるので困ったものだ。

たぶん書いてる方の多くは、ミスが怒ると大変なことになるようなシビアな仕事をしたことがないのだろう。

”了解です”、はむしろ下(部下)から上(上司あるいはリーダー)へ積極的に使うべき言葉だと思う。

その時、部下は、”了解いたしました”、など丁寧に言う必要な全くない。

”了解です”、”了解しました”、あるいは”了解”、だけでよい。

いたしました、なんて言ってる時間ももったいない。

失礼には当たらない。

”了解です”、”了解しました”、あるいは”了解”は、指揮命令系統のはっきりした組織では頻繁に使われてきたし、これからも積極的に使って良いと思う。

指揮命令系統というのは、命令(指示)がくだると、命令をうけたものはそのとおりに動かなければならない。

昔、ある尊敬する方(同業者)から教わった極意がある。

ある特定の分野で圧倒的な仕事をされた方だ。

曰く、「指示は単純かつ明確に、その組織の中で考えられるもっとも能力の低い人が読んでも確実に理解できるように書け」と。

極意には次の説明がある。

「でないと、現場は100%間違う」と。

すこし上品にするため”能力の低いひと”と私が翻訳した。

正確には”馬●”と言われていた。

勘違いだったり、理解不足だったりということが原因で現場では考えられないほど単純なミスが起こりえる。

間違うと大変なことになる仕事の場合、情報伝達は極めて重要なのだ。

その際のコミュニケーションは単純明快でなければならない。

その極意を若い頃に教えてもらったのは、その後、自分の仕事をする上でとても役に立ったと思う。

 

指示がでたあと、指示をだされたものの返事は、”了解です”だけでよいと思う。

 

これから出港という場面を想像してほしい。

スキッパーは、落ち着いた口調で、”もやいレッコ”

クルーは、”了解”。

それでよい。”承知しました”じゃないだろうと思う。