山﨑さんは前日飲んでいて、ヨットで寝たとおっしゃったように思う。
仕事をしていて、かもしれない。
少年だった私は、ヨットで寝てみたいな、と思った。
ヨットは、緒方オーナー、奥様、山﨑さん、私の4名を乗せて、静かに大島泊地をでた。
八代海は、無風だった。なので機走した。
途中、見晴らしの良いところでラット仕様のレフテンナントの操舵をさせてもらった。
多くのロープが張り巡らされたデッキをみながら、どうやってこのロープをあやつって帆走するんだろう、そんな技術はどうやったら身に付くのだろうと考えながら、海をみていた。
対岸のマリーナに一時係留して、奥様が朝から作られたというお弁当をたべた。
お重にはいった稲荷寿司を食べながら、いつか自分の船が欲しいと強烈に思った。