Macrophage II の日記

ヨット(BW-33)のレストア記録を中心にした独り言

無垢島をめざすも辿り着かず4:落水者の救助失敗(訓練です)

空港の沖では白波がたち、ヨットが揺れる。
すると、パルピットに結んでおいたフェンダーのひとつが外れて、“落水”した。
幸いなことに、フェンダーはプカプカ浮いている。
そこで、嫌なことを想像してしまった。これが自分自身なら助からない。
シングルハンドだと落ちたらほぼ100%死ぬだろうと思った。

落水者救助訓練もかねてフェンダーの回収に向かった。

落水者救助は、船舶免許の国家試験以来だ。
これもよい練習になると思い、心の中で叫んだ。

“左舷落水、機関中立、落水者確認、風下より救助に向かいます!“
たしか試験ではそう叫べと習った。
ところが、1メートルほどの波が押し寄せてきて、フェンダーがどんどん流れていく。
それでも近くまで寄ると、
“機関中立〜〜”と叫んだ瞬間に、フェンダーを見失う。
免許の試験だと、竿と旗があるのだが、フェンダーは船体の影にはいってどこにあるのかまったくみえない。
プカプカと船体の腹を擦りながら下にでたのだろう。
突然、コックピット付近で、その姿を現したのだが、その時にはすでに遅し。
ボートフックでとろうとするが、逃してしまった。
あと1回ミスると試験不合格だ。
再び、同じ行程をくりかえすが、次もまさかの失敗。
そもそもフェンダーにはロープがあるが、ボートフックで引っ掛けるところがない。
これで、落水者にみたてたフェンダーの救助は2回連続で失敗したのだった。