Macrophage II の日記

ヨット(BW-33)のレストア記録を中心にした独り言

マスト再整備 その15 電食防止と落雷 (最後の1本)

マスト根元のアルミ製キャップはかなり電食がきていた。

研磨したら、割ときれいになった。

残念ながらその写真をとっていない。

そのうえで、シリコン系塗料で塗装した。

どうせ見えなくなるのになぜ塗装したかというと、電食させないためだ。

電食の原因としては、マストステップがステンレスなのに対して、マストとそのキャップがアルミであり、アルミのほうがイオン化傾向が大きいからだ。

ようは異種の金属が電気的に接触し、電池になってしまっているわけだ。

シリコン系塗料は電流を遮断してくれるはずだ。

専用のシールもあるようだが、テスターを使って電気抵抗を測定してみたが、すくなくともキャップは絶縁されたと思う。

さらに、ステンのマストステップとマストキャップの間にゴムを挟んだ。

これで完全に絶縁されると思う。

しかし、マストを立てたあとで、本当にこれでよかったのか疑問がわいてきて、不安になった。

マストに雷が落ちたらどうなるのだろう?と。

もし絶縁していなかったら、アルミマスト、アルミのキャップ、ステンのステップ、それを止めているステンのボルト、室内のマストサポート、船底(キャビン側)のステンのCチャン、ステンボルト、鉄製キール、海水へ、という順番に電流がながれるはずだ。

そうなると、マストは避雷針の役目を果たしてくれるが、絶縁してしまったので、もし雷がおちたらその役目は果たさない。

落雷がみこまれるときは、サイドステイから海中まで鎖を垂らすとよいとどこかで読んだことがあるが、それで助かったという話は聞いたことがない。

たしかに、マスト、サイドステイ、鎖、海、という電流の流れがあれば、船体は無事ですむのかもしれない。もしも、キール側に電気が流れたら、キール自体をFRPで巻いているので、そこで絶縁されているので、まずいのかもしれないし。

落雷がいやなら、避雷針をつければよいのだろうが、実際つけてる人をみたことがない。

 

オンデッキのマストは、仮に電気が流れたとしても、複数の素材を電流が通過しなければならない。その点、スルーデッキのマストのほうが、落雷には強いのだろうが、、、

落雷については、何が正解は分からない。

 

マスト根元のキャップを止めるリベット
長い道のりを記念すべき最後の1本
2021年11月