機械で研磨したレバーを日光のもとみてみるとどうしても巣穴がめだつ。
”メッキは剥がれない”というのは、誤りだった。
一生懸命磨いていたのは、すでにメッキが剥がれたあとの素材そのものだった。
クロムメッキを剥がす途中で銅の色がでていたので素材は真鍮だと思い込み、磨いていく途中ででてきた銀色の金属をニッケルメッキだと思い込んで磨いていた。
ニッケルの色であるのは、おそらく正しい。
どんなに磨いてもびくともしないのは、それがメッキではないからであった。
ではこの素材は何なのだろう?
単純なアルミではない。アルミであれば研磨するのにここまで苦戦しない。
磁石はつかないので、ニッケルの配合の高いステン?
ステンレスにしては軽いし、腐食した部分に、赤錆のかけらもない。
たぶん、アルミとニッケルの合金なんだろう。
磨いても消えない巣穴の正体は、おそらくメッキとの間でおこった電食だろう。
電流が流れ続けた結果、かなり深いところまで侵されている?
すくなくとも1ミリくらいはありそうだし、場合によってはもっと深いかもしれない。
であれば、このまま掘り続けると素材そのものが激減する。
研磨を重ねた結果、パテをいれるような傷ではなくなっているので、試しに穴だけは、ペイントをいれることにした。
ただ、やりすぎると金属そのものを剥き出しにしたいという欲求をみたさなくなるので、あくまで巣穴の周辺にペイントは留めておいて、全体を再度軽く研磨して金属をだそうと思う。
とりあえず、途中経過。
再度、軽く研磨すると、ペイントは剥がれた。
巣穴だけにペイントを残すのは不可能で、やるなら周辺も含めた”全塗装”でないと無理。
塗装はいやだとすると、巣穴はもとにはもどらない。
あと1ミリほど削っても、たぶん強度には問題ないだろうから、週末、さらに細くなるのを覚悟で、サンダーで削ることにする。