Macrophage IIのエンジンは、ヤンマー3GM30(24ps/3400rpm)という型のディーゼルエンジンである。
このエンジンがいつ製造されたのかは不明である。
以前、別府におかれていたHIRO (花本オーナー)が、山崎ヨットで艇を新造されたときに載せたエンジンだということだった。
私が学生のとき、いまから30年前に、HIROは別府に浮いていたので、すくなくとも30年は経過しているということだ。
メーカーは、機関番号(00140)から追えるのだろうが、ずいぶん古いというだけで十分だろう。
3GMの後継としては、ヤンマー3YMというシリーズがある。
いまの小型船舶用ディーゼルエンジンは、関節冷却方式、すなわちエンジンの冷却は清水(せいかくにはクーラント)で冷やす方式が主流となっている。
海水をまったく使わないわけではない。海水を使って清水を冷やしている。海水で直接エンジンを冷やしていないという点で、間接冷却というのだ。
その技術を小型ディーゼル用に開発実用化したのはヤンマーらしい。
Macrophage IIのエンジンは、直接冷却だ。
文字通り海水が直接エンジンに入っていくタイプだ。
エンジンから直接プロペラが出てくるセールドライブ式も今の主流であるが、この3GMはシャフト方式である。
なので、Macrophage II のエンジンを新調しようかと考えたときには、最新鋭の3YM、間接冷却、セイルドライブの導入を検討した。
しかし、セールドライブを載せるとなると、いまのシャフトブラケットや、スタンチューブなどトモ周りの撤去や、エンジンベッドの大改造、さらに船体に大穴を開けるという作業がはいる。なので、予算も膨れ上がるのでやめた。。。
いまのエンジン周りは、エンジン+ギアケースからシャフトがでている。
エンジンから出たシャフトはスタンチューブというパッキンでつまった筒を通って海中に出てプロペラと直結という極めて単純なつくりなのだ。
実はそれがベストという先輩やプロの意見も多かった。
意外なことに船屋さんこそ、スタンチューブはグランドパッキンに限るという方が多い。
たしかに、仮にスタンチューブがおかしくなってそこから水が出てきても、手で止めようと思えば止まるだろうし、すべて丸見えなのは安心かと思う。
、、と理由をつけて正当化しているが、本当はセイルドライブ、欲しかったのだ(笑)。