Macrophage II の日記

ヨット(BW-33)のレストア記録を中心にした独り言

船底ゲルコートのリセット その2

ゲルコートにはいった無数の無秩序なヘアラインのようなヒビ。

おそらく、下のガラス入りのポリエステル樹脂(いわゆるFRP)とゲルコートの熱あるいは冷気下での収縮に差があって、長い間、熱やら寒さやらに耐えている間に入ったのだろう。

英語では、spider crackというらしいが、それを言うならspider net crackだろう、とつっこみたくなるが、ヨットの英語は意味不明の物が多いので、それに比べれば良しとしよう。

これが、みためだけの問題なのか、構造上の問題となりうるのかは、場合によるのなのだろうが、通常のspider crackは、なにかにぶつけたストレスによるヒビとは違い、ほっといても大丈夫らしい。

少なくともMacrophage II にみられたspider crackは、構造上の問題とはなりえないと確信した。

というのが、ゲルコートを出すまで、船底の塗膜を機械で削りまくるのであるが、ゲルコート自体は結構強くて、そう簡単に剥離するようなものでもなく、その下のFRP本体も、非常にしっかりとしていたのだ。

ただ、海水に漬けてる間に微小なヒビを通じて海水がポリエステル樹脂に侵入し、、、とか想像すると怖かったので、船底はすべて新しいゲルコート(正確には、ワックスいりのトップコート)を前面に塗布することにした。

出てきたゲルコートは非常にしっかりしていた。
白いラインは、オリジナルのウォーターライン付近のストライプ。
ここにも、うすくhairlineのようなクラックがみえる。
その上には、ハル(船体)の古い塗膜(サーフェーサーとウレタン塗膜)が見える。

片面剥いだところ。
キール付近はガラスが巻いてあるが、ゲルコートはない。
2018年6月